食サポコラム
ご高齢者の方と窒息 ②
こんにちは湘南食サポート歯科 事務局の片山です。
今回の食サポブログでは、前回より引き続いて、重度な食事介助が必要な方、歯のない方、よく噛むことや食べることが難しい方達に対して窒息を防ぐために、どの様なことに気を配れば良いかをご紹介させていただきます。
- 覚醒の状態
覚醒のご状態が嚥下や咳反射に影響を与えるため、お食事の際には覚醒していることを確認しましょう。
覚醒を促すにはお食事前に口腔ケアなどを行い、口腔内外への刺激を与えることが覚醒を促すのに有効とされています。
- お口の状態
お口の機能に適した食形態の食べものを提供することは、窒息を回避する上でとても大切なポイントの1つとなります。
具体的な例として、義歯の未装着などがあります。義歯がなければ噛めない、または潰すことが出来ないのに、義歯を装着したお口の状態での食形態のお食事を提供してしまうことがあります。
提供する食べものと食べる方のお口の状態が合っていない結果、窒息のリスクはとても高まります。義歯の装着忘れは、頻繁に起こるためにご注意ください。
- お食事の形態
食事介助が必要なご高齢者の方の食形態は食べやすい様に細かく刻むだけでなく、刻んだものをあんかけにすることなどで窒息を起こしにくくすることができます。しかし、濃いペースト状の食べものは粘膜に付着しやすく、喀出も難しいので注意が必要です。
この様な食べ物は咽頭残留による窒息を引き起こすことがあるので、咽頭残留物を食道へ流し込んでくれる効果が高い、水やゼリー状の食物を適宜はさむ「交互嚥下」を行うことが有効です。
- お食事のペース
食事介助の際に、食べものをお口に運ぶするペースが速すぎると、お口の中や咽頭に食物が溜まってしまうことで窒息してしまいます。
必ず嚥下の動作を確認しながらお食事提供のペース調整を行ってください。
また、ムセているときは、声かけなどで一度落ちつかせるなどの工夫が窒息の回避に有効です。
- お食事にかける時間
お食事に時間がかかりすぎてしまうと、疲労や傾眠により窒息のリスクが高まってしまいます。明確な基準はありませんが1食にかける時間は40分ぐらいを目安にしていただくと良いでしょう。
ご高齢者の方にとって楽しみである日々のお食事を安全に摂っていただく為の参考にはなりましたでしょうか?お困りごとがありましたら、食サポート歯科までお気軽にご相談ください。
医療法人社団若葉会 湘南食サポート歯科
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