食サポコラム
パタカラ体操と口腔機能の評価
こんにちは湘南食サポート歯科事務局の片山です。
皆さんはパタカラ体操をご存知でしょうか?
パタカラ体操は多くの介護施設等でお食事の前のお口の体操として行われることが多い機能訓練です。
今回の食サポブログではこのパタカラ体操と口腔機能の評価についてご紹介させていただきたいと思います。
パタカラ体操は、嚥下体操やだ液腺マッサージのようにお食事の前に行うのが効果的だと言われています。
これは、パタカラと発声することで、 摂食嚥下に関係する口の周りの筋肉を刺激することで咀嚼力や、嚥下力が向上すると言われているからです。
その他にもパタカラ体操を行うことで誤嚥の予防、唾液の分泌促進、口呼吸ではなく鼻呼吸が出来るようになることで口の乾燥や口臭予防にもなる等、様々な効果があると言われています。
パタカラの各音にはそれぞれの音とその音を発声する際に使用する口の周りの筋肉が密接に関係しています。
「パ」音は食べものを口からこぼさずにしっかりと唇を閉める筋力
「タ」音は食べ物を咀嚼して飲み込む際の動き
「カ」音は誤嚥をしないように食べ物をスムーズに食道へ運ぶ動き
「ラ」音は食べ物を飲み込みやすくまとめるための、舌の動き。
この様に、摂食嚥下の動作と密接に関係しているパタカラ体操をお食事前の機能訓練としてだけでなく、口腔機能低下を測るチェックの1つとしてみてはいかがでしょうか?
パタカラ体操を行う際に、お一人お一人の方がどの音を明瞭に発声することが出来、どの音をスムーズに発声することが出来ないのかを知ることで、簡易的にその方の口腔機能の低下を知る目安となります。
パタカラをそれぞれ5秒間にできるだけ早く繰り返し発音を行い、1秒あたりの発音回数を測定する、より専門的なオーラルディアドコキネシスという検査方法もあります。
この検査は舌、口唇、軟口蓋などの運動速度や巧緻性を発音状況によって評価する検査です。
普段何気なく行っているパタカラ体操が誤嚥の予防に繋がるだけでなく、口腔機能の評価にもなり得ます。
パタカラに込められた、それぞれの運動の意味をご理解いただけると、より効果的にパタカラ体操を実践していただけることと思います。
摂食嚥下や口腔リハビリテーション、オーラルディアドコキネシス等口腔機能低下のご質問やお困りごとがありましたら、湘南食サポート歯科までお気軽にご相談ください。
医療法人社団若葉会 湘南食サポート歯科
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