食サポコラム
リハビリテーション栄養(リハ栄養)
こんにちは。湘南食サポート歯科事務局の片山です。
湘南食サポート歯科には口腔リハステーションという部署があり、そこでは歯科衛生士、管理栄養士が日々業務を行っています。
口腔リハステーションでは患者様の口腔機能の維持、向上を目的として様々な口腔リハビリテーションのプログラムを歯科衛生士が行う居宅療養管理指導を行う際にご提供させていただいています。
その際に我々が注目するのは、今回の食サポブログのテーマであるリハ栄養です。
リハビリテーション栄養(以降リハ栄養)とは,栄養状態も含めて国際生活機能分類で評価を行ったうえで、障害者やご高齢者の機能、活動、参加を最大限発揮できるような栄養管理を行うことであると定義されています。
リハ栄養の主な内容は ①低栄養や不適切な栄養下におけるリスクの管理。 ②リハビリテーションの負荷と時間が増加した状況での適切な栄養管理。 ③筋力・持久力などをより改善させる栄養管理の3つになります。
リハ栄養は、元々スポーツ栄養学や運動栄養学の考え方を応用した栄養管理を行うものです。
低栄養状態にある患者様に対して機能訓練を実践しても機能訓練の効果が得られるどころか、更なる栄養状態の悪化や体力、筋力の低下に繋がってしまう可能性があるからです。
人間の体はエネルギーが足りない中で運動を行うと、自らの筋肉を分解してエネルギーを得ようとします。栄養摂取量が基礎代謝量に満たない状態の中で機能訓練を頑張っても結果として筋肉を分解してしまいます。
機能訓練の効果をより高めるためにはエネルギー消費量や蓄積量を考慮した上での栄養管理が重要となります。
施設別に低栄養のご高齢者の割合を調査した論文では病院では38.7%、老人ホームで13.8%、在宅で5.8%、リハビリ施設では50.5%の患者様に低栄養の状態が認められました。
この様に、介護が必要なご高齢者は低栄養の状態であることが多くリハビリテーションを開始・継続する前に栄養状態の評価と改善を行うことが重要です。
横浜市立大学附属市民総合医療センターリハビリテーション科の若林秀隆先生は「栄養ケアなくしてリハなし」と仰っています。
一般的にリハビリテーションというと、機能訓練と解釈されることが多いのですが、機能訓練はリハビリテーションの一部でしかありません。
広義でいうリハビリテーションとは、障害者やご高齢者の機能、活動、参加、QOLを最大限発揮できるような取り組みを考えて、その人らしい人生を再構築することと定義されています。
摂食嚥下障害を持つ多くの患者様は低栄養の状態にあることが珍しくありません。そのような患者様に対してリハ栄養を行い、栄養状態を改善することで、リハ効果を高めることで摂食嚥下機能が改善する患者様もいらっしゃいます。
考え方がご高齢者の方を対象とした場合、機能維持を目標した機能訓練(関節可動域訓練、呼吸訓練、座位・立位訓練、ADL 訓練、短距離、低負荷の歩行訓練など)などが主なリハビリプログラムとなります。
専門医による摂食嚥下障害の診断や歯科衛生士、管理栄養士によるリハ栄養に関するご質問やお困りごとがありましたら、湘南食サポート歯科まで是非お気軽にご相談ください。
医療法人社団若葉会 湘南食サポート歯科
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