食サポコラム
入れ歯のお手入れ①
こんにちは。湘南食サポート歯科事務局の片山です。
湘南食サポート歯科に新たに入れ歯の専門医である常勤の歯科医師が1名増え、湘南食サポート歯科は、常勤の歯科医師が3名と非常勤の歯科医師が3名の計6名体制となりました。
食サポブログでは、新たに食サポート歯科に加わってくださった長岡歯科医師の監修の下、入れ歯洗浄の際の注意点を中心に、入れ歯のお手入れのポイントもご紹介させていただきます。
入れ歯にはデンチャープラーク(バイオフィルムともいいます)と言われる唾液由来の成分や細菌の塊が付着しています。
入れ歯はプラスチックで出来ているために、吸水性があり唾液に含まれた細菌も吸ってしまい、無数の細菌やカビ(真菌)が繁殖してしまいます。
それらの細菌やカビは古くなって固まると歯の汚れと同様に、汚れが歯石化してしまい、入れ歯性口内炎や口臭、誤嚥性肺炎などの原因となってしまうので、入れ歯を適切に洗浄することはとても大切です。
外した入れ歯を洗浄する際には、ブラシを使用して流水下で洗浄しましょう。これは、プラスチックで出来た入れ歯は傷つきやすいため、流水下で洗浄を行うことで汚れを落としながらブラシとの摩擦を減らし、入れ歯に傷をつけることを防ぐことが出来ます。
入れ歯洗浄に使用するブラシは、入れ歯専用ブラシなど入れ歯の洗浄が行いやすい形状でデザインされたものもありますが、細かな部分を洗浄する際には、普通の歯ブラシやタフトブラシなどを使用していただいても大丈夫です。
流水下で入れ歯洗浄を行う際に気をつけて頂きたいのが、入れ歯は落下などの衝撃にも弱いので、洗浄する際には洗面器などに水を張り、その上で入れ歯の洗浄を行うことで、万が一、手が滑って入れ歯を落としてしまっても、落下による破損のリスクを減らすことが出来ます。
水を張った洗面器を流し台や洗面台に置いて頂くことで、洗面器が排水口を塞ぐことにもなり、うっかりと部分入れ歯などの小さなものを排水口に流してしまうことの予防にもなります。
入れ歯の洗浄を行う際に歯磨き粉を使用しないで行うというのは、介護に携わられる方たちにとっては周知のことかと思いますが最近では入れ歯専用の歯磨き粉も市販されているので、どうしても汚れが落ちきらない時などにご使用いただくと良いでしょう。
入れ歯で特に汚れの付着しやすい部分は、総入れ歯の内側のくぼみ部分や、人工歯と人工歯の間です。
部分入れ歯では、残っている歯に金属でできたバネをひっかけて入れ歯を固定、安定させるための装置(クラスプ)部分に汚れが付着しやすいです。
次回の食サポブログでは、入れ歯洗浄剤を使用する際の注意点や入れ歯を保管する際の注意点、そして入れ歯調整を行うタイミングなどをご紹介させていただきます。
入れ歯に関するお困りごと、その他摂食嚥下を含む歯科診療に関するご質問、 お困りごとがありましたら、湘南食サポート歯科まで是非お気軽にご相談ください。
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