食サポコラム
合わない入れ歯(義歯不適合)の影響
湘南食サポート歯科事務局の片山です。
「入れ歯を作った時はぴったりと合っていたのに、使っていくうちに合わなくなってカパカパしてしまう」その様なお悩みをお持ちになりながら、合わない入れ歯(不適合義歯)を継続して使用されている方をお見受けすることがあります。
今回の食サポブログでは、入れ歯の役割と何故入れ歯は合わなくなってしまうのか。そして合わない入れ歯を使用し続けた場合に起こりうる影響などをご紹介させていただきます。
人間は歯を失うと、歯が植立している歯槽骨(しそうこつ)という骨がやせ細っていき歯茎が平らな形になってしまいます。
この状態を歯があった元の状態に近づける役割を果たすのが入れ歯です。
入れ歯を装着することで、歯と歯茎の形を健常に近い状態に戻して咀嚼嚥下をスムーズに行えるようにすることが入れ歯の役割となります。
入れ歯は他にも発音を明瞭する、顔貌を整える、身体の平衡の向上させることなどにも役割を果たします。
作製した入れ歯が時間の経過と共に合わなくなってしまうのは、作製したときの型の取り方や制作の技術力の問題で入れ歯が合わないということもありますが、一番多いのは、前述した歯の喪失で歯槽骨がやせ細っていき、歯茎が平らになることで入れ歯が接着する面積が小さくなることや、噛む力が加わることで歯茎や骨が変形することが原因といわれます。
合わなくなってしまった入れ歯の調整を行うことなく、市販の入れ歯安定剤を利用して、入れ歯を使用してらっしゃる方の場合、入れ歯を固定する場所の位置決めを自己判断で行ってしまうため、入れ歯が適正な位置から外れ、骨に負担をかけて炎症を起こすことがあるので注意が必要です。
ぴったりと合う入れ歯を作製、装着そして適合するように調整を行い、入れ歯の重要な役割の1つである嚥下運動と咀嚼運動をスムーズに行うことがとても重要です。
介護の現場では自歯がなくても入れ歯を使用せずにむせることもなく普通にお食事を楽しまれているご高齢者もいらっしゃいます。
入れ歯を装具としてとらえた場合、たとえぴったりと装着できるように調整を行ったとしても、その入れ歯を使用できる筋力がなければその装具を使用することは出来ません。
噛むという行為で人間は、頭部の筋肉を活発にし、脳の血流を促進して、脳に酸素と栄養を送り込み、脳神経細胞を刺激することが研究でわかっています。
噛む行為が減ると、脳神経細胞への刺激が減り、認知症になりやすくなるとも言われています。
入れ歯であってもぴったりフィットし、しっかりと正しく噛むことのできる場合は、脳への刺激も行われますが、合わない入れ歯は噛むことが不十分なので結局歯がないのと同じことになってしまいます。
望ましいのは、使い慣れた入れ歯のメンテナンスを行い、良く適合した入れ歯を長く使用して咀嚼嚥下の機能を低下させないことだと考えます。
義歯の調整や新製、歯科訪問診療に対してのお困りごとがありましたら、湘南食サポート歯科まで是非お気軽にご相談ください。
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