食サポコラム
湘南食サポート歯科の思いと取り組みのご紹介
こんにちは湘南食サポート歯科事務局の片山です。
肺炎でご入院されるまでは常食のお食事をされていたご高齢者がご退院前に病院から指導を行われたミキサー食のお食事を退院してからもずっと継続されているケースやお食事の際のむせや食べづらそうなご様子から、噛む力・飲み込む力を必要としない食形態に下げるケースを拝見いたします。
日々のお食事は生きていくために大事な栄養源ではあり、多くのご高齢者にとって生きがいや楽しみとなりますが、お食事の物性(形態)に関しては誤嚥防止の観点からしか十分な関心が払われていない様に感じます。
ご高齢者にとって生きがいや楽しみとして位置付けられる大切な日々のお食事に関する工夫や食形態を戻す努力を諦めてしまうことで、生きがいや楽しみを減らしたり、奪ってしまったりすることにもなりえると考えます。
食べる機能の低下による食欲低下や誤嚥などを防ぐために、食べる方のご状態に合わせたお食事選びはとても重要ですが、噛む力や飲み込む力は使わないとどんどんと低下してしまいます。
食べづらそうな兆候が出たからすぐにかむ力・飲み込む力を必要としない次のステージの介護食に移行してしまうことで、嚥下機能が更に低下してしまう可能性があります。
簡単に食形態の段階をさげることは、ご高齢者のQOLの低下を招くだけではなく、嚥下調整食の準備等で介護者の負担も大きくなると考えます。
私ども湘南食サポート歯科では機能(嚥下)、リスク(誤嚥)、環境(住・食)、介護、生活など、ご高齢者を取り巻くご状況を考慮しながら食べる機能、そして食べたい・食べさせたいというお気持ちを支援(食サポート)することが重要だと考えます。
食べたいというお気持ちを達成する為の手段として嚥下機能評価を患者様の状態に合わせて行うことがとても重要です。
ベッドサイド行う事が出来る内視鏡を使用した嚥下機能評価(VE検査)。
喉に指をあてて嚥下の有無と時間当たりの回数を確認する反復だ液嚥下テスト(RSST)。
冷水3mlを口腔前庭に注いで嚥下を行っていただき嚥下の状態を診る改定水飲みテスト(MWST)。
ゼリーやプリンなどをティースプーン1杯食べていただいてその状態を 観察するフードテスト。
それらの様々な嚥下評価を行うことが可能なテストを行う際には、聴診器を使用して飲水や摂食前後の頸部呼吸音の比較聴診、そして血中酸素飽和度モニターを使用して細心の注意を計りながら行っております。
様々なテストを実施して嚥下機能評価を行った後には、ご高齢者(患者様)の主治医と検査結果の共有。
情報共有を行った内科医の指示の下当院所属の管理栄養士が行う訪問栄養指導を通して患者様のその時のご状態に最適な食形態のご提案。
歯科衛生士は口腔ケアだけでなく、食べるときの姿勢のご提案や嚥下能力を改善するための嚥下体操や舌運動の指導を通じて身体の持っている機能を保つ・もしくは改善させる工夫を大切にしております。
ご高齢者の「食」に関するお悩みやお困りごとのある方は是非湘南食サポート歯科までお気軽にご相談ください。
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