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食サポコラム

笑いと口腔リハビリテーション

湘南食サポート歯科事務局の片山です。


皆さんはノーマン・カズンズという笑い療法を確立したといわれているアメリカ人ジャーナリストをご存知でしょうか?


カズンズは50歳の時に硬直性脊髄炎という500人に1人しか治らないといわれていた難病の自己免疫疾患(膠原病)を発症しました。


カズンズは薬に対するアレルギーがあったためにあらゆる薬で副作用が出てしまい、その当時の一般的な治療を受けることはできませんでした。


その様な状況の中、カズンズは知り合いでノーベル平和賞を受賞したアフリカ在住の医師であるアルバート・シュバイツアー博士の言葉である「誰にだって体の中に病気を治す主治医がいるので、“その主治医”をよく働かすことができればよいのです」という言葉や、ストレス学説で有名なカナダ人のハンス・セリエ博士の「生命のストレス」というという本にあった「良いストレスは体の免疫機能を活性化する」という言葉を思い出し、痛みをこらえながらドタバタ喜劇映画を見て10分間お腹を抱えて笑うようにしたそうです。


10分間お腹を抱えて笑うことで、カズンズは2時間の間は痛みを感じずに眠ることができたそうです。


カズンズが立てた仮説であった、「笑いを含めた積極的な情緒一般が体に好影響を及ぼす」というのは検査の数値にも現れました。


愉快な小噺を聞く直前と、それから数時間ごとに血沈(炎症の程度)を測定してみると炎症を表す数値が継続的に下がっていたそうです。


その後、カズンズは更なる探求を続け、膠原病の患者はビタミンCが著しく不足しているということを知り、ビタミンCの大量摂取を試み仕事に完全に復帰するまでになったそうです。


日本では1994年に設立された「日本笑い学会」という学会が1時間の落語を聞いた後に炎症の程度を示すインターロイキン6(IL6)の値にどのような変化が起こるかという実験を行ったところ、被験者全員の数値が実験前の半分以下になりました。


2003年には筑波大学の村上和雄名誉教授は「笑う」という刺激が脳に働き、体を元気にするホルモンなどを作るように遺伝子が指令を出したと結論付けました。


この様に医学的に研究が進められている「笑う」という行為は歯科分野でも同じように良い効果を望むことができると思います。


日々の生活の中で、面白い番組を見たとき、楽しい小噺のCDなどを聞いたき、会話の中でのダジャレで笑うことなどで医学的な良い効果が見込まれるだけでなく、笑うことで腹筋やのどの筋肉を効果的に動きそれがリハビリテーションとなりえます。


「笑い」を心がけることで、介護を行う側、受ける側、双方がより楽しく元気にお過ごしいただけるようになることを食サポート歯科は大切にしていきたいと考えます。


専門医による摂食嚥下診断、訪問診療、そして一般的な歯科治療に関するご質問やお困りごとがありましたら、湘南食サポート歯科まで是非お気軽にご相談ください。

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