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食サポコラム

嚥下機能の低下と舌接触補助床

こんにちは。湘南食サポート歯科の片山です。  

 

「お口の中に食べ物をため込んでしまわれるんです」というお困りごとを介護職員の方から伺うことがあります。  

 

この様な食べ物をお口の中にため込んでしまわれる原因は複数考えることができます。  

 

一つ目は、ご本人様の嗜好に基づく、お食事の味や形態、そして食欲の問題。  

二つ目は認知症の進行でお食事をしているという行動に対する認識や食べ物を食べ物と認識を行えない問題。  

そして三つ目はご本人様が飲み込みを行いたくても飲み込むことができない、嚥下機能の低下の問題が考えられます。  

 

今回の食サポブログでは、お口の中に食べ物をため込んでしまう嚥下機能の低下で障害が生じているケースの問題解決の1つの対応方法に関してご紹介させていただきます。  

 

お口から食べ物を通じて栄養摂取を行う際に咀嚼(①嚙み砕く、②だ液と混ぜ合わせる、③食塊を形成する)を行い、その食塊を咽へ送り込んで嚥下(飲み込み)を行いますが、咀嚼機能が低下してしまうと、舌と上あごの接触が悪くなってしまい、食塊を咽へ移送することができなくなってしまい、飲み込むことが難しくなってしまう場合があります。  

 

同様に舌の運動機能の低下(舌運動機能低下)によっても、舌を口蓋に押し付ける(嚥下圧)がかからないために食べ物を咽へ送り込むことが出来なくなってしまうケースがあります。  

 

この様なケースが疑われる方に対しては舌接触補助床(PAP)を用いたアプローチが有効だと考えられます。  

 

舌接触補助床の形は「上げ底をした上義歯」または「歯のない上義歯」をご想像いただければ良いと思います。  

 

舌接触補助床を使用することで口蓋部の厚みが増し、舌と上顎の接触が容易となり、弱くなってしまった舌の機能障害を補い、摂食嚥下障害の改善を行う効果が期待できます。  

 

ご留意頂きたいのは舌接触補助床を装着後も根本的な舌運動の改善として嚥下訓練を行うことや、症状をきちんと把握した上での装具の適応判断を専門家が行うことが重要です。  

 

皆さんには、舌接触補助床を「舌機能の低下に対してこのような対応の方法があり、改善を見込むことの出来る可能性がある装具がある」という ご理解を頂ければ幸いです。  

 

舌接触補助床に関するより詳しいことがお知りになりたい場合や、嚥下機能の低下の問題でお困りごとがありましたら、湘南食サポート歯科までお気軽にご相談ください。  

 


医療法人社団若葉会  湘南食サポート歯科

〒251-0875 神奈川県藤沢市本藤沢1丁目10−14

TEL 0466-84-2000

 

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