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食サポコラム

酸蝕歯(さんしょくし)

湘南食サポート歯科事務局の片山です。

 

 

今週の食サポ通信は近年虫歯・歯周病と並ぶ口内のトラブルの筆頭格として注意が必要な酸蝕歯(さんしょくし)に ついてご紹介させていただきます。

 

歯の表面を覆うエナメル質は、水晶と同程度の硬度を持つ、人間の体の中で 一番硬い組織です。しかしエナメル質は酸には弱く、食事などでお口の中が酸性になると歯のミネラル成分が溶け出す「脱灰」という状態が起こり、その硬い 組織が一時的に柔らかくなってしまいます。

 

通常は酸性にかたむいてしまったお口の中にだ液が分泌することで中性の状態に戻す唾液緩衝能という作用でお口の中は中性に戻り歯の修復作用である「再石灰化」が起こります。

 

お口の中の状態が酸性かアルカリ性かは、pH値によって示されます。中性はpH値7になり、pH値は数字が小さいほど酸性が強く、大きいほどアルカリ性が強いことを表します。

 

お口の中は通常pH6.5~7で、弱酸性から中性となっています。

 

代表的な炭酸飲料のpH値は2.2、スポーツ飲料のpH値は3.5、そして無糖ストレートの紅茶が5.5前後、一般的なペットボトルで販売されている加糖、果汁入り紅茶でpH値は3.3前後、煎茶、緑茶、ウーロン茶、ミネラルウォーターで6前後、牛乳、水道水で7前後となっています。
つまり、お茶以外の味のついている飲み物は、ほぼ酸性と考えて間違いないほど、私たちの生活は酸性の飲み物に囲まれています。

 

ここで注意が必要なのが、pH値の低い飲み物=歯が溶ける危険性が高いわけではありません。
酸蝕歯のリスクは「何を飲むか」以上に「どう飲むか」と深い関係があるからです。

 

 

・お口の中に長時間とどめない

お口の中で長く味わい過ぎると、歯が酸の影響を受ける時間が長引きます。お口の中に長くとどめずに、飲み込むようにしましょう。

 

・ダラダラと飲まない

ダラダラと飲んでいると、いつまでもお口の中が中性にならず、歯が溶けやすい環境が維持されてしまいます。「一口だけ」と量を決めるか、「この時間だけ」と決めて飲むようすると良いでしょう。

 

・酸性度の高い食事といっしょに飲むのは避ける

柑橘類や梅干、酢の物など、酸性度の高い食べ物を食べるときは、酸性度の高い飲み物は避けましょう。

 

・就寝前には酸性度の高い飲み物を飲まない

就寝時は唾液の分泌量が減り、唾液による中和作用が起こりづらくなります。お口の中が酸性のまま寝てしまうと、朝までの長時間、お口の中が酸性のままになってしまいますので、就寝前の酸性度の高い飲み物の摂取は控えましょう。

 

 

脱水が心配なこの時期、酸性度の高い飲み物は嗜好面そして機能面でも優れていますが、ダラダラ飲みをすることで 虫歯のリスクも高まるので、時間を決めて摂取していただくと良いでしょう。

 

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