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食サポコラム

平成30年度の医療報酬の改定事項について(歯科) 

湘南食サポート歯科事務局の片山です。

介護報酬改定に続いて、診療報酬の 個別改定事項が先日発表されました。
  

診療報酬の個別改定事項を見ると、高齢社会がより進む日本社会において、今後の医療がどの様な姿を目指すのかというメッセージが強く表されたのが今回の改定だと感じました。

今回の食サポブログでは平成30年度医療報酬改定における訪問歯科に関わる主な変更部分を簡単にご紹介させていただきたいと思います。

  • ご高齢者だけでなく全世代へ


在宅診療=ご高齢者に対するものではなく、地域に住まわれる“全世代の”在宅医療を必要とする全ての方たちへ提供するというメッセージを感じました。


在宅医療(訪問診療)といえば、高齢者医療というイメージがあったのですが、地域には医療を必要としている多くの小児がいます。その様な小児が医療を通じて状態の改善を図り、健やかに成長を支えていく重要性が今回の診療報酬改定で表現されたと思います。

  • 医療の安全性


口腔内でだ液や血液などが診療に使用する器具に付着する歯科治療において、改めて安心、安全な医療を患者様に受診していただける様に、血液をはじめとする感染物に触れた機材の使いまわしを防ぎ、安全に対する体制が外来、訪問診療を問わず、歯科医療機関に求められるようになりました。

  • 地域での継続的な係わり


「可能な限り住み慣れ地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるように」という地域包括ケアシステムの概念に基づいた、スムーズに在宅医療に移行するための歯科訪問診療移行加算という評価が新たに加わりました。

これは、外来で通院していた患者様が加齢や病気などが原因で、おひとりで通院が出来なくなってしまい、外来受診から訪問診療を受信する際に算定を行う項目となります。

  • 口腔機能の維持


これまで食サポブログでご紹介させていただいた口腔機能低下症に対する取り組みが今回の診療報酬改定で新たに口腔機能管理加算という名称で評価されることとなりました。

これは、低舌圧、咀嚼機能低下、咬合力低下の症状が認められる患者様が何れかの症状(又は複数以上)と、①口腔不潔 ②口腔乾燥 ③舌口唇運動機能低下 ④嚥下機能低下の症状 が認められた際に口腔機能の維持の計画の作成と指導を行った際に評価されるものです。

診療報酬の個別改定項目はA4用紙500ページにも及ぶ莫大ものです。

全ての項目のご紹介と解釈をこの場で行わせていただくことは叶わないのですが、今回の改定項目を見て数点ご紹介させていただきたいと思ったことを今号の食サポブログでご紹介させていただきました。

今回の医療・介護の同時報酬改定は2025年に向けて改めて地域での完結、そして医療は治療を目的とし、介護は療養を大切に、介護を必要とされる方たちに寄り添うことを大切にしているように感じました。

歯科訪問診療に関するご質問や、口腔機能低下症、そして義歯を含めた「たべること」全般に対してのお困りごとがありましたら、湘南食サポート歯科まで是非お気軽にご相談ください。

「たべる」「しゃべる」「わらう」こと、そして口腔機能の低下を早い段階で認識し、その進行を防ぐことがより重要視されているように感じました。

日本では国民皆保険制度の下、2000年からは医療保険、そして介護保険という 2つの保険制度が並行して、これまでは同一日に同じ建物に居住する者(同一建物居住者)に対し指導・助言等を行った場合に報酬の減額となっていましたが、平成30年の改定では単一建物に居住する人数に応じて報酬の金額が変わることとなりました。

「単一建物とは当該利用者が居住する建築物に居住する者のうち、居宅療養管理指導事業所の医師等が、同一月に訪問診療、往診又は指定居宅療養管理指導を行う場合の当該利用者」

今後益々増えるご高齢者に対して、その方たちのお口の状態、状況をそれまでの診療を通じて把握している地域の歯科医師の方に積極的にかかわり続けて欲しいという国からのメッセージだと捉えています。


医療法人社団若葉会  湘南食サポート歯科
〒251-0875 神奈川県藤沢市本藤沢1丁目10−14
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